2005年10月14日

「6歳男児、那覇のスーツケース事故」

子供の頃の思い出。

小学校低学年の頃、放課後、教室に残っていると教室の後ろの棚の上に鍵を見つけた。

ボクの学校は南京錠で鍵を掛けるので、「見つけた」と書いたのは
そのロックが掛かった南京錠を開ける為の鍵のことだ。
日直が帰るときにその鍵を職員室の壁に掛けておいて、
翌朝一番に来た人がそこから取って教室を開けるようになっている。

鍵に付いていた板にはよその教室の名前が書いてあったので
きっとそこの日直がボクの教室に遊びに来て、鍵を放りっぱなしにしていたんだと思う。

で、ボクは出来心でその鍵を、近くに置かれていた図工か何かの展示物の中に置いてみた。
キーホルダーがその展示物のパーツに似ているな、と思っただけだったんだけど、
案の定、うまいことその鍵は周りに馴染んでいた。

で、そのまま帰ってしまったのだ。


翌日、いつものように遅刻ギリギリ「よっしゃー、今日もセーフだー!」と教室に入りかけたら、
隣の教室のドアのところに人だかりが見えた。

「ん?何だあれ?」

「まだ見つからないのかー!?」
「オマエ、鍵どこに置いたわけー!」
「鍵なくしたんだろー、バカー!」

あ、昨日のアレ!

昨日の日直はクラスメイトからすごい攻撃をされている上に、
よその教室の子まで集まってきてエライ騒ぎになっていたのだ。

当時(今もそうだけど)、気が小さいボクは「怖くて正直に言えなかった」。
頭がしびれそうなくらい血の気が引いた。

少ししてドキドキしながらようやく「こ、これじゃないかな・・・
とその鍵を渡したけど、半泣きになっている日直に「ごめんなさい
と謝ることはできなかった。

ちょっと考えたら、鍵を隠したら後でどういうことになるのか、分かったはずなのにね。

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実はこの話、ずっと自分の中に封印していたんだけど
この間那覇市で起こった、小学1年生の男の子がスーツケースの中で亡くなった話
リンクがなくなっていたらゴメンナサイ)を聞いて、思い出して胸が苦しくなってきてしまったのだ。

こういった事故は「誰のせい」「何が悪い」と原因を追及し、それを排除することで
解決させるものではないと思う。

じゃあどうすればいいのか?

ボクなら、普段から小さいミスを数多く経験させる。
そして、「やってもーた!」ときに取れる最善の方法を考えて、
どうにかしようと頑張るクセをつけるように仕向ける
と思う。

いくらクセをつけていても、
実際、パニックになった時に冷静に「今どうすべきか」判断するのは、
できるかどうか分からないけど。

それにしてもこの事故、周りの誰もがとても辛いだろうなぁ。ホントに。



Posted by しろたん来ました at 01:15│Comments(3)
この記事へのコメント
こんばんは。
うちの子と同じ歳の男の子ってことで・・・
結構気になってたんだよね。。。

新聞読んだときは、うわって思ってしまった・・・

亡くなった子の親も、きっと何でスーツケースを
こんなトコ(子供が触れる)に置いたのか、
鍵をかけてしまった子も、大きくなってくにつれて
自分のしたコトの重大さに気づいてくだろうし、
その子の親も、きっと・・・一生苦しむよね。。。

うちも、スーツケースをクローゼットに置いてあって、
しかも、1歳半の次男でさえ、開け方を見て覚えてるのよ。
目を離すってコトがまだない時期だけど・・・怖いよね。

長男も、な~んにも考えてないタイプなので・・・
常日頃から、駐車場や道路での車に対して、
あ~だこ~だと言ってるけど・・・日常の何気ない場所や時間に
事故は起きるんだよね。。。

あぁ、ほんと。。。ツライ事故だね・・・
Posted by pinkの足跡 at 2005年10月16日 22:00
おはようございます。
本当に悲しい事故ですね。あのくらいの年齢だと自分で判断できない
というか、一番最初に「叱られる!」と思ってしまうんだろうね。
だから正直に言えなくなるってこともあるんじゃないかな。
それは普段の親の叱り方にも問題があるかも?なんて思ったりします。
子どもが「叱られる」ことを回避するために悪いことをしなくなる、
やっても上手くごまかすことを覚えていく。恐いから。叩かれたくないから。
子どもを躾けるために叩いたり、ということは僕は賛成です。自分が
痛みを知らないと他人の痛みなど分かるはずがないと思うから。
でも、今の親はその後のケアというか、「あなたを大切に思うから」だと
いうことを伝えずに、愛情を注いであげずに、叱るだけで終わらせて
いるのではないでしょうか。だから子どもは本能的に「叱られないため
に良い子になる」という術を覚えていくんじゃないかな?…俺もそうだった。
Posted by ゴーカート at 2005年10月17日 10:42
■pinkの足跡さん
こんにちは。
>新聞読んだときは、うわって思ってしまった・・・
そうなんですよね。グサッときてしまいました。
もちろん、この事故に関わった人は、ボクの小学生の時の話とは比較にならないくらい
苦しいとは思うのだけど、ボクはあれ以来、何かの度に思い出して
自己嫌悪することが多かったのです。
だから、一緒に遊んでいた子がこれからどうなるんだろう、ととても気がかりなのです。ボクが心配しても仕方ないんだけどね。

■ゴーカートさん
こんにちは。
>一番最初に「叱られる!」と思ってしまうんだろうね。
>だから正直に言えなくなるってこともあるんじゃないかな。
そう、それが言いたかったのですよ!
ボクも「叱られないようにする」のにだいぶ気をつかっていた方です。
初めてのクルマをぶつけた時も母親の顔を思い浮かべて
とっても憂鬱になって、どうしたらいいのかおろおろしまったくらいです。

>それは普段の親の叱り方にも問題があるかも?
そうですね。
「ボクが親になったら、自分の子供にどうやって接したらいいんだろう」
ということをとても考えさせられました。
Posted by しろたん来ました at 2005年10月18日 12:40
 
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